プロの漫画家を目指している人は星の数ほどおられると思います、その中で3年以上経っても何らかの賞に一度も入選すらしない人も多くいるはずです。
でも、もし根性でなんとかなる!とか考えていたらそれは甘いかも知れません。
大きな原因は2つあります。
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漫画家を目指し3年以上たっても入選すら出来ない2つの原因とは?
実は漫画家生活24年たった私も賞に入選するまで3年位はかかったと思います。
それまでは何を描いてもかすりもしない状況でした。
その原因は以下の2つです↓
- 影響される性質
- 画力不足
では具体的に説明します。
外部情報に影響されやすい人は要注意!
私の場合ですが、周りの情報に影響されやすい体質(性質)だったからです。
私は何事にもよく感動もしますし、その分影響もされやすい体質で”これだ!”と思ったら、後先考えずに突っ走る傾向にあります。
一見ポジティブな見方をすれば良いことのようにみえますが、影響されるということは自分本来の内から出てくるものではなく外部からの付け焼き刃的なものなので頓挫する確率が非常に高くなります。
もう嫌というほど自分のこの体質には振り回されてきました^^;
凄いと思える漫画を読んだらすぐ感動し、よーし俺もこんなのを描くぞ!とか意気込んで・・・頓挫・・・
凄い小説や映画を見ては影響され、また同じように思考回路は二番煎じ的になり・・・頓挫w
こんな失敗ばかりの経験を繰り返しているうちにどんどん自信喪失につながっていきます。
・・・・
・・・
「自分には才能がないんだ・・・・」
いえいえ誰にも素晴らしい経験や体験や独特の感受性がありますから、才能がないんだと落ち込む必要は本来はないんです。
自分で自分を追い込むタイプの人に多いかもしれませんね。
ではどうしたらいいのか?
解決策
影響受けること自体はなにも悪いことではありませんが、先のような悪い方向へ行く場合は一回周りからの情報は遮断したほうがいいです。
いつも定期的に読んでた漫画やアニメや映画などから一回離れてみて、自分の足元をじっくりと観察する期間を設けましょう。
家族や兄弟や友人たちのことに思いを馳せ考えてみたり、過去に体験した辛かったことや楽しかったことや恥ずかしかったことや悔しかったことなど思い起こし整理してみてください。
そんな中から湧き出てくる感情を俯瞰し漫画に出来ないか考えてみます。
実体験から出てくるものはあなただけの”世界”です。
だれも真似できない唯一無二の作品は貴重なものです、どこかで見たような読んだようなものが溢れかえっているのは便乗商法などのビジネスライク的なものが多いからでしょう。
そういったものの影響を受け二番煎じ的なものを描いても、ウケにくいですし何より自分自身が納得行かないと思います。
唯一無二の自分だけの体験を、ファンタジーが好きなのであればその世界観にあてはめるなど工夫すればいいんです。
一番の近道は・・・
影響され遠回りを何度もしてきて解ったことは、一番の近道はやはり自分の世界観を構築することだと。
これが近道でしかも強い。
真似もされない、あなただけの強みということになりますからね。
次に画力に関してです。
担当編集が一番見ているものとは?
もちろん編集さんにも色んな人がいて十人十色だとは思いますが、ただし画力に関しては100%重要なポイントとして挙げています。
例えばシリアスな内容なのに絵が稚拙だとどうしても、絵が気になって話が入ってきづらくなります。
背景のパースがひとつでも狂っていたらそっちに気が削がれてしまうわけです。
あくまでも上手い下手ではなく、ちゃんとした基本的なデッサンがなっていないと読者はそっちが気になるということ。
背景はさり気なく存在してこそ価値があるわけです。
デッサンやパースが狂いまくっていては読者もスムースに話に入っていけないでしょう。もちろんキャラも同じです。
とは言え上手に描く必要は全くありません。
まるで写真のような超絶上手い背景を描けたからと言って人気に直接影響するかといえば、私の考えですがそれは無いと思います。
その漫画の雰囲気を壊さず、さらに世界観をさり気なく伝えられていればまず問題ないと思います。
女子中学生が読むようなラブコメに池上遼一のようなバリバリの背景が入っていてもなんだかアンバランスな感じがしますよねw
(そういうのが好きな人もいるかも知れませんが^^; 一般論です)
大体は軽めの、線の細い系のタッチだと思います。
というわけで編集さんたちは圧倒的に画力を見ていますし、気にしています。
描いてるうちに上手くなるというのも確かですが、それは作者が伸びる資質を持っているかどうかによります。
が未来のことは誰にもわかりませんからね。
だったら最初から上手い人が優先的に選ばれやすく、入選しやすくなるということです。
なので画力はないよりもあったほうが圧倒的に有利ということは間違いないです。
ただし・・・
トータルでは漫画は画力ではありません!
下手でもヘタウマという味が出ていればいいと私は思っています。
なので絵が下手だからと諦める理由にはならないと思って大丈夫です^^
事実絵が超絶上手くても食えない作家さんはいくらでもいます。
※(ギャグ漫画などの場合は少々パースが狂っていようがそんには気にしなくていいと思います)
その他(何か一つでも光っているものがあるか?)
画力が足りなくてもその漫画から醸し出される独特の雰囲気とか、ストーリーのうまさや面白さや・・・
独特のキャラや心に刺さるようなセリフがあるなど、何かしら光るものを編集さんが見出してくれたらとりあえず画力は置いといても使ってくれる可能性があるでしょう。
結局これもオンリーワンの世界観の線上に位置するわけですけどね。
まとめ
自分の世界観を描くということは、自分の強みなので描くこと自体にストレスもありません、自分をさらけ出すだけですから。
もしあなたが3年以上経っても未だに同じところをぐるぐる回ってるように感じるなら、一度足を止めてじっくりと足元を見つめ直してみてください。
これで大成功した先生は・・・故さくらももこ先生などが代表的ではないでしょうか。
生前はさくらももこ先生も普通のレディース漫画家を目指していたそうです。
でもあるきっかけで、自分自身を描くことになりあの大ヒット作品が生まれたわけですから。
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