マンガを描くとき綺麗に描く人もいれば、少々汚くても気にせず描きまくる人もいます。
もちろんどちらが良いとかいけないとか正解などはありません。自由に描けばいいと思います。
実は今回下描きからの状態で、少々汚い絵ですが公開してみることにしたので読んでみてください。
下描きからいきなり色付けでペン入れしないマンガを描いてみた!
しかし、商業誌に長年描いてきた私なんかは少々荒く描きたくてもすでに綺麗な線で描き続けてきたわけですから途中からいきなり路線変更するわけにもいかず悶々としていました。
↓(まぁこんな感じでキチッとした絵を描いてたわけです)
出版社が絡むと往々にして自由が効かない場合があります。
しかし今回のマンガは出版社とは関係なく個人で楽しんで描いてるだけの作品なので開放感MAXで描かせていただきました^^(楽しかった~)
YouTubeへUPしたので見てください↓
いかがだったでしょうか?
おそらく大半の人は「ナンだこの絵汚いなぁ・・・」
といった印象を持ちながら読まれたと思います、でも最後まで読んだ方なら分かると思いますが恐らく途中から絵の汚さとかは気にならなくなっていたんじゃないでしょうか?
少なくとも今回の泣ける話に感情移入してくれた人には、絵の綺麗さとか汚さとかはもうそれほど重要ではなく主人公の話の方が気になったんじゃないかな・・・と思います。
下描きからでもそれなりに魅せる方法
実は今回の漫画はちゃんとペン入れするつもりでした、でもいざ描こうとしたとき凄く気持ちが重かったんですよね・・・^^;
なぜだろうと思ったとき、仕事の延長線上で惰性で描こうとしてた自分に気がついたんです。
プライベートで描く漫画でも綺麗に描かなくてはいけないと思い込んでる自分って・・・・と。www
つまりプロ意識が強すぎて遊び心に欠けていたんですね。
そこで、「ネームの段階でいきなり色塗って仕上げちゃえ」と自分を開放してあげましたw
とはいえこの汚い絵を少しはそれらしいものに魅せるには・・・と考えたのが、コピーしてぼかす作戦です。
1)まずはこのネームの状態から↓
2)ネームをコピーして、コピーしたネームにガウスぼかしを適宜かけます。
少し分かりにくいかもしれませんが全部のネームは全てコピーしてぼかしをかけています。
そのレイヤーはネームの元のレイヤーの下に移動するか又は乗算にします。
3)あとは適当に水彩筆で塗り込んで行くだけです。
まぁ汚さ自体は変わらないかもですが、雰囲気は見る人がみれば「こういうタッチでわざと描いたんだな」wなんて思ってくれるかもです^^;
まとめ
今回自分でも驚いたことがあって、罪悪感とかそういうのってまったくなくて逆にストレス解消できたんじゃないかと思うほど気持ちが清々しいですw
今までは先にも描きましたが少しのはみ出しもホワイトや消しゴムなどで修正したり、少々の歪みもいちいち直しキレイな作品を完成させることにエネルギーを注いでいました。
正直これを20年以上やってると、もう単なる作業であり楽しさは欠片もありません。
それが「プロだ」なんて硬派っぽく気取ってはいましたが、やはり体は正直です。
もう「描きたくない・・・病」が顔を出すんです。
休日はマンガのことなど一切考えたくもなく、ペンも持ちたくもないし・・・・w
絵本のアンジュールなどは理想の作品で、自分にもこんな絵が描けたら楽しいだろうなぁと憧れでした。
締切があるから描いてただけでした^^;
さぁあなたも自分を何から開放しますか?
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