初心者のひとで、コマの割り方が分からないという方がいますが原因はハッキリしています。
まずはその原因と、どうやれば簡単にコマを割れるようになるのか、基本的なことを学んでいけば大丈夫ですのでしっかり自分のものにして帰って下さい。
ほとんどの人が、難しく考えすぎかなと思います。
全体像を掴めばコマ割りは簡単にできますし、楽しいものです。
Contents
3つの基本と法則を覚えたら簡単【コマ割り編】
何事も基本はやはり大事です、何故かというと基本がしっかり身についていると後が楽だからです。
独学でもかまいませんが、その分時間が掛かり遠回りしてしまいます。
もそも、なぜコマを割るのか?
当たり前すぎて、こんなこと恐らく考えたこともないと思いますが(笑)
でもこれがしっかり分かっていないから、苦労するんです。
大事なことですので一度立ち止まって考えてみて下さい。
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考えました?^^
答えは・・・
- 時間の流れを表現するため
- 読みやすくするため
- 伝えたいことを効率よく表現するため
大きく別けるとこんなところだと思います。
よく映画やアニメを見なさいと言われるのは、画の構成や演出を学び取りなさいということですよね。
「映画やアニメなんか画面の大きさはみな同じじゃん、コマ割りの勉強にはならないよ」とか思ってる人がもしいたなら頭が固すぎます。
キャラのUPだったり、街の俯瞰だったり足下から徐々にパーンしたり・・・あれがまさにコマ割りなんです。
今度から映画やアニメを見る時は意識して見るといいですね。
では一つずつ詳しく解説していきます。
1、時間の流れを表現する
さて、下の図を見てください▼
コインが3つありますよね、コマを割っていない状態です。
何だかとりとめのないカオスな絵面ですね・・・。
これをコマで割ってみましょう。
漫画は基本右から読みますから、自然と右から左へあなたの目は追うはずです。
すると、上から1枚のコインが落ちてきて地面に跳ね返って、その後クルクルと地面でコインが回転している。
という動きが、たった3つのコマで出来たわけです。
3段階の時間の流れが表現できていますよね。
そして、コマがなかった時はコインが3つ同時に存在していたのかも知れませんし・・・
情報があやふやでした。
コマをこの様に割ってあげることで、ハッキリした情報を読者に伝えることが出来るわけです。
コマ割りの重要性が何となく分かったでしょうか。
2、コマ割りで読みやすくする
アメコミなどは左から読む場合もありますが、日本の漫画は右から読むというのが当たり前になっていて、例え縦スクロール漫画であっても基本は同じです。
この基本を踏まえた上でコマ割りを考えなければなりません。
下のネームはコマ割りに苦しむ若者を描いたものです▼
漫画を描くって大変ですね(^_^;
話も作り、キャラも作り、ネームも切り、絵も入れ・・・全部一人でこなします。
監督?いえ・・・創造主、神?かも知れません(笑)
原稿用紙の中に自分の好きな世界が作れるんですから、これほど楽しいことはありません。が苦しいですw
さて、話がそれましたが・・・このページには流れを意識してコマ割りをしていることが分かるでしょうか。
「読者は右から読む」ということを意識してコマを割っています。
読者の視線は右上から左下へ流れるということをA~Eで表現しています。
1コマ目が大きめなのは彼がとても嬉しい状態ということを、伝えるために大きくしました。
バストアップだけでも動きは表現できます。
2コマ目は、動きはとくにないのでコマは通常です。
3コマ目は作業机や椅子が見えます、これはどこにいるのか?という状況を読者に伝えるためです。
1ページに1カットくらいは背景を入れて状況を絵で分かるようにした方がいいでしょう。
もちろん感情表現だけの場合でも同じです。
そして4~5コマ目で厳しい現実に気が付き・・・
次のページでは・・・▼
壁にぶち当たり落ち込むシーンです。
彼にとって今はコマ割りが最大の障壁となっていることが、この大ゴマで表現されています。
もちろん、表現方法は人それぞれですから顔のどアップだったり・・・色んなことを試して自分の中で「これだ!」というものを見つけましょう。
基本やセオリーのようなことはありますが、正解はありません。
正解はあなたが作り出すものです。
さて、ネームの時は左右つなげて見開きでやりましょう。
読者が雑誌をめくったイメージで描きます。
今回は都合上こういう形の見開きですが、もっと効果を出すのであればこの右ページは左ページにして・・・
ページを読者がめくるとこの大ゴマのページが目に飛び込んで来る。という方がインパクトは上でしょう。
さて、読者の視線の流れは見開きだとこうなりますね▼
見開き全体で見ても、右上から左ページの左下へ流れるようにコマやセリフを配置しています。
これらは基本中の基本なので、しっかり覚えておきましょう。
縦スクロール漫画でも同じです。
3、伝えたいことを効率よく表現する
先ほどの落ちたコインです。これだけだと何でもないですが・・・
これをついでに活かしてみましょう。
例えばコマ割りに苦悩する彼が、占い師に占ってもらっているシーンなどにあてはめてみました。
ただ落ちただけのコインに意味が付加され彼にとって重みが増しました。
このページをもっと効率よく分かりやすくしたいですね。
最後のコマでコインが回転してますね、そのコマには彼の表情が入った方が読者は次のページをめくりたくなるはずです。
と、なるとどのコマか外したいですね、そんなに重要ではないコマはないかと優先順位を決めます。
最後から3コマ目は(頭から5コマ目)は、コインは落ちてくることは分かっているのですから、そんなにしつこく表現する必用はないですよね。
「チーン」と落ちたコインがあれば十分です。
なので、そんなに必用ではない無駄コマは削除し位置をずらし最後のコマへ彼の顔を入れました▼
こうすることで、読者は彼の表情からコインの行方も知りたくなりページをめくってくれやすくなります。
めくると下のページになります▼
実は10円は意味が無かったという内容ですが(^_^;
まとめ
ザックリとコマ割りについて説明してきましたが、漫画入門などの書籍なども買ってみて一通り勉強してみましょう。
決して高額なスクールへ行かなきゃいけないとか、そういうことはありません。
だいたいどこも基本は同じようなことを習います。
ただし、独学の場合しっかりと基本を本やネットで十分ですから勉強して進んでください。
- どうしたらバランス良くみえるか
- どうしたらヒキを強く出来るか
- どうしたら読みやすくなるか
- どうしたら無駄コマをへらして大ゴマへその分廻せるか
- どうしたらインパクトを出せるか
- どうしたら・・・
常に365日映画館でも、お風呂に入っている時でも・・・トイレ中でも、いつも「どういしたら・・・」
で頭の中を一杯にしないと良いアイディアは出てきません。
悩んで悩んで苦しんで、ある日・・・ふとんに入って寝ようとした瞬間とかにポッと閃きます。
初心者の頃はお先真っ暗な感覚になりがちですが、心の奥底のどこかに根拠のない自信があればそれを信じてみてください。
では頑張ってください^^
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