【漫画の描き方ストーリー編】どんな複雑なストーリーも皮を剥けば実はシンプル

漫画を描こうと思っても自分には巷にある様な複雑なものは描けない“と諦めてる人もいるでしょうが、実はそう見えるだけで皮を剥いていけば実にシンプルなことに気がつくはずです。

   

あなたもマジックの種明かしを見たことがあると思いますが、分かってしまえば「そんなことか・・・」と感じた経験があるはず。

   

漫画も同じで皮を剥く練習をしてみましょう。

そうすることで自分がストーリーを作りやすくなります。

 

どんな複雑なストーリーも皮を剥けば実はシンプル

どんなストーリー(映画、小説、アニメなど全て)にも必ずテーマは存在します。

例えば

  • 友情
  • 敵味方
  • 裏切り
  • 善悪
  • 努力
  • 復讐
  • 不条理
  • 警鐘
  • ・・・etc

このようにメインテーマの核があり、その周りにサブテーマもストーリー展開上いくつも重なりあって一見複雑なものになっていきます。

だからこそ飽きさせず面白いものになるわけですが。

   

テーマは核(コア)

ストーリーを構成するに当たって核、つまりテーマがないと一体何が言いたいのか分からない支離滅裂なものになります。

わざとテーマをなくし、テーマがないことが「テーマ」という不条理漫画以外はテーマが必ず中心にあり、5つの要素で構成され初めて読める形になっていきます。

   

では5つの構成要素とはどんなものでしょう。

   

5つの基本構成

  1. 動機
  2. 目的
  3. 障害
  4. 結末
  5. 変化

   

ヒーローズジャーニーでは12構成(実際は10構成)で考えてもかまいません。ここではよりシンプルな形で5つにしています。

つまりこれ以上シンプルには出来ないので、必要最低限の重要部分だと思ってください。

   

つまり上の・・・テーマに5つの基本構成を掛け合わせたのものが、「ストーリー」なんです。

(メインテーマ+サブテーマ)×(5つの基本構成)

   

どんな複雑なストーリーもこの基本構成から逸脱したものはまずありません。

では実際の漫画の皮を剥いて裸にしていきましょう。

   

漫画の皮を剥き裸にしてみる

アイアムアヒーロー

(出典:Amazon

ジャンルで言えば「サバイバルホラー」です。

が、舞台(環境)をゾンビ設定にしたのでサバイバルホラーになりますが、他の設定でも十分行ける内容でした。

この漫画(映画も含む)の皮を剥いていくと、冴えないうだつの上がらない主人公がコンプレックスを抱え込んでいて逃げ道のない状態だったが、世界が一変し半ば強制的にヒーロー的活躍をするゾンビ漫画。

ということになります。

ゾンビから安全な場所へ逃げるわけですから、ロードムービー要素もあります。

   

私の本音は、ゾンビ(ゾキュン)設定ではなくもっと現実感のある設定にして欲しかったです。

というかそもそもゾンビ設定にする必要性を全く感じなかったストーリーでした。

   

ビリギャル

(出典:Amazonプライムビデオ

全く勉強が出来ない小4レベルの女子高生(さやか・有村架純)が塾講師の坪田(伊藤淳史)と二人三脚の受験勉強をし慶應合格に向け頑張って合格するというストーリー。

ジャンルで言えば「サクセスストーリー」「スポ根(頭脳系)」です。このストーリーもやはり

 

  1. 動機
  2. 目的
  3. 障害
  4. 結末
  5. 変化

の5つの基本構成にピッタリはまります。

   

ではテーマは何かというと、「努力すれば何事も叶うんだと」という「努力」と思いがちですが、実はこの物語の核は家族愛です。

この家族自体に不協和音があり、主人公が頑張る過程で父親の変化と家族愛が浮き上がってきます。

設定が「受験」でしたが、それ以外でも成功する黄金の構成ですね。

   

「スポ根」×「家族愛」

この図式は日本人には受け入れられやすいテーマなので、持込み用はこれに特化し描いていけばプロデビューは近いはずです。

   

周囲を巻き込んだはた迷惑な兄弟喧嘩

北斗の拳

(出典:Amazonプライムビデオ

知らない人はいない(おそらく)と思います、世紀末アクション巨編漫画です。

周囲を巻き込んで壮大なスケールで描かれているので、もの凄く複雑な感じはしますが。

ザックリ皮を剥けば、一子相伝というお宝を巡ったはた迷惑な兄弟喧嘩となります。

   

このように、どんなストーリーもほぼ例外なく5つの基本構成から成り立っています。

   

ということはあなたがこれから漫画のストーリーを考える場合、この5つの基本構成にあてはめて描けばそんなに難しくはないということです。

   

サブキャラ

ただ物語を重厚にしてさらに面白くするには、主人高レベルくらいのサブキャラも必用です。

相棒(バディ)を凹凸コンビのように設定するパターンもありますし、ライバルもいるとなお盛り上がります。

これも5つの基本構成の1~5までに色んなキャラが絡んでくるので、想像力を自由に働かせてみてください。

  1. 動機
  2. 目的
  3. 障害
  4. 結末
  5. 変化

   

ほとんどのヒット作には重要なサブキャラがいるはずです。

あなたも主人公以上の魅力的なサブキャラを設定してみてください。

 

まとめ

この方法をマスターすれば、長編も簡単に描けるようになります。伏線もうまく貼れるようになります。

 

ですが、伏線を張り巡らせすぎたり大風呂敷を広げすぎると、後々収拾がつかなくなる場合があり最終回などで読者をガッカリさせるパターンも結構見受けられます。

   

そういった作家さんは、4番目の”結末”よりも過程を描くことが好きなタイプで恐らく最終回に重きは置いてないのかなと思います。

 

でも最終回をもの凄く楽しみにしている読者は沢山いますので、あなたはぜひ素晴らしい最終回もイメージしながら描いてください。

 

 

 

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