漫画家アシスタントになる為の初心者が抑えておくべき4つのポイント

前回コチラの記事で「アシスタンをやるな!」と書きましたが、それは長期の場合の話です。

短期間ならむしろ積極的に勉強の意味でやったほうがいいです。

 

まず初心者または未経験でもプロの漫画家のアシスタントは出来るのか?または使ってくれるのか?という疑問に答えますね。

ズバリ答えは・・・先生のタイプによるとしか言いようがありません。

   

ということは、雇ってくれる先生もいるかもしれないのでチャンスはあるかもしれません。

そのチャンスは作ることが出来るので、ぜひ最後まで記事を読んでみてください。

 

漫画家アシスタント4つの大事なポイント

   

1、どんなタイプの先生が雇ってくれるの?

まず基本的にはプロの職場なので、どの先生も即戦力がほしいのは当たり前です。

ですから、何本か自分の作品を持ち込みしているような漫画家の卵を編集部が作家さんに紹介するというパターンが多いです。

   

なので、まだあなたが1本も自分の作品を描き上げたことがないような全くの素人さんで未経験者でしたら確率はかなり下がると思ってください。

 

昔は師匠と弟子のような師弟関係が色濃かった時代もありました、そんななんだかゆったりした余裕のある時代ならまだしも今はハッキリ言ってそこまでゆとりがある先生方は少なくなってきていると思います。

   

(ちばてつや先生の「練馬のイタチ」はまさにゆとりあるよき時代の作品です。)

理由として、出版業界全体が斜陽産業化しているので以前ほど漫画が売れていません。

さらに漫画本の転売業者やネットでの無料漫画などが拍車をかけ、漫画家に入るべき収入も減ったからです。

以上のことから、ゆとりある先生は売れっ子や大御所あたりかなと・・・。

   

   

現在どのくらい漫画の世界が厳しいのか、どんな風に厳しいのか?

この「漫画貧乏」を読めば全体像は把握できます。無料で読めます。

ブラックジャックによろしくや海猿など大ヒット作品を出したあの有名漫画家の佐藤先生が描いた無料漫画です!

「漫画貧乏」

   

   

売れっ子、大御所の漫画家の門を叩こう

メジャー誌の売れっ子漫画家さん数十件ほどリストを作りそこへ直接申しこんでみる。

ゆとりある時代は、未経験者でも「じゃあベタから初めてみようか」という感じで使う先生も沢山いました。

とりあえずはベタやホワイトなどの仕上げからやらされます。

   

雇われる確率は、あなたのスキル(技量)のレベルに比例します。

これ、君が描いたの・・・?凄いね

と言わせるくらいのカットなり作品を持って行くのがベターです。

      

   

もしこんなレベルの絵しか描けないのであれば

100%無理ですから諦めましょう。

 

運良く食事支度の担当などになる可能性もありますが・・・

   

何才くらいまでなら使ってくれるの?

とくに制限はないので、年齢は気にする必要はないでしょう。

作家さんはとにかく〆切りに間に合うようにしっかり時間通りに描き上げてくれるスタッフさんであれば年齢は気にしません。

   

ですが作家さんは指示を出す立場ですので年上だとある程度は気を遣うでしょう。

でも、フリーのアシスタントさんの中では40代、50代でも結構います。

   

給料はどのくらいもらえるの?

これも漫画家さんの懐具合で決まります、超売れっ子先生の所でしたらボーナス袋が縦に立つ時代もあったそうです

まぁ、今は振込とかでしたらそういうことはないですが。

今の作家さんは、ネットのサービスを利用して契約するパターンも増えていますから相場というものが決まっているわけです。

その場合は、戦力になるのかスキルレベルはどのくらいなのか?にもよりますが、1日入って1万円前後ではないでしょうか?

   

そこそこの戦力であれば上は15000円くらいだと思います。

平均したら12000円・・・・くらいでしょうか?

   

戦力外でも何かの拍子にアルバイト感覚で使う太っ腹な漫画家さんもいます、その場合は7000円とか・・・。

漫画家さんによるので、一概にはいえません。

   

食事や交通費とかは出る?

これも、漫画家さんによってまちまちですので直接尋ねるようにしましょう。

昔は当たり前だった、住み込みなどの場合は朝・昼・晩と出るところが多いです。

でも、1食1000円までとか全く出ない自腹とか様々です。

   

交通費も様々ですので、これも直接尋ねた方がいいでしょう。

   

徹夜はするの?

これも漫画家さんの仕事量に比例するので、なんとも言えませんが今はサラリーマンのようなアシスタントさんが多いので徹夜はまずほとんどしないでしょう。

あまりの過密スケジュールになった場合は、するかもしれません。

   

美●すずえ先生の所へ助っ人として行ったフリーのアシスタントさんの話では、3日間寝させてもらえなかったという話を聞いたことがあります。ちなみに1食1000円までというのもこの方だそうです(汗)

   

まぁ、昔の話ですね。今はブラック企業が社会問題になる時代ですし・・・。

きっと改善されていることでしょう。

   

人見知りだけど・・・やれる?

人としてちゃんと挨拶など礼儀をわきまえていたら大丈夫でしょう。

 

2、アシスタントをするメリットデメリットは?

メリット
  • 先輩漫画家のあらゆる技、テクニック、考え方などが参考になる。
  • 編集者との繋がりが持てる。紹介してもらいデビューというパターンは意外に多い。
  • お金を稼ぎながら、学べるので一石二鳥。
  • 自分の作品を見てもらえる。
  • たまに飲みに連れて行ってくれる・・・(かも)

   

デメリット
  • 拘束時間が長くなりがち。
  • 長くいすぎると先生の絵に似てしまう可能性あり。
  • 長くいすぎて、漫画家になりそびれることがよくある。
  • 先生がポシャったら・・・、そく無職。
  • 住み込みは今時は少ないですが・・・住み込みだと色々と気を遣う。
  • もし奥さんがいて、料理下手だと仕事が終わるまで不味いモノを喰わされる。
  • 自分の描く時間が取りづらい。

      

   

スクールとアシスタントどっちがいい?

スクールの特長
  • 高額な授業料は痛い、がそのぶん基本的なことは学べる。
  • 先生によっては、教え方に温度差がある。
  • 友人が出来る可能性があるし、良きライバルが持てモチベーションにつながる可能性はある。
  • 全員が同じモノ、同じ内容を学ぶので似たり寄ったりの漫画家が出やすい?
  • バイトなどで休みなどを取りやすく、自由度は高い。がだんだん行かなくなる人も大勢いる。
  • 卒業したからと言って、当然だがあなたが素晴らしい作品が描けないのであれば意味はない。

   

個人的意見ですが、出来ることなら現場のアシスタントをお勧めします。

学校では得られない学べないことを直に体験することが出来ます。

   

いつかあなたが漫画家になったとき、絶対に守らなければならないことがあります。

それは・・・

   

【絶対に〆切りを守る!】

   

新人の分際で〆切りが守れなかったら、一気に漫画家としての信頼はなくなります。

結果をいきなり出せるほどの実力があれば、大目に見てくれるでしょうが・・・。

   

江口寿史先生の逸話

以前ジャンプで連載していた超売れっ子漫画家の江口寿史先生の逸話が凄いです。

〆切り当日、編集者が付きっきりで江口先生の原稿が上がるまで待機していたんですが

江口先生は「ちょっとタバコ買ってきます」と言ったきり3日間戻ってこなかったそうです。

マネしてはダメですよ(笑)

 

 

その締め切りに間に合うように、限られた時間でいかに最大のクオリティーの作品を描き上げるか!をプロは毎回現場で実践してるわけですからぜひ、学んでもらいたいです。

   

得るものは沢山あります、が・・・・ 長く居座ってはいけません。

複数の先生の職場を体験すればなおいいです。

   

「漫画家への王道」

もしあなたが、本気で漫画家になりたければまずは自分の作品を1本完成させましょう。

最初の難関ですが、自分の持てる限りのエネルギーと情熱をぶつけます。

何度も徹夜をし、何度もなんども手を入れては直し我が子同然のように仕上げます。

そして、おそらく編集者にやんわりと優しく作品を否定されます。(笑)

さて、そこでめげていてはいけません編集者さんは何だかんだ言っても見る目はあなたより上です。

それに納得したなら書き直しましょう。

納得してないなら、貫き通していいのですが改善点は必ずあるので自分で探してなお良い作品に仕上げ何度も持ち込みをしましょう。

奨励賞や佳作くらいのレベルに達したら、編集者へアシスタントの希望を伝えます。

紹介してもらえたら、そこで学べるだけ学んで半年~1年でやめて自分の作品をまた描きます。

   

持ち込んで、デビューできたらいいですが、まだまだだと思うなら今度は違う作家さんを紹介してもらいます。

そこでまたアシスタントをしながらあらゆるテクニックを盗みます。

どんどん吸収し自分の中で昇華させまた作品を描き、持ち込みを繰り返します。

この流れで3年~5年で漫画家デビューを目指します。

   

先生から担当さんを紹介してもらうのもぜんぜんありです。

漫画家の世界はハッキリ言って、ブラック企業どころの世界ではないです。

あなたの、パッションが燃え尽きないうちにデビューを目指してください。

デビューしたら、そこからがやっと本番です!

   

編集部でダメだった場合でも

ネット投稿がお勧めです、現在ニコニコやYouTubeでも漫画投稿できますしCOMICOなどは人気も高く挑戦する価値はあります。

ここで、人気が取れたら出版デビューの道もあるでしょう。

ただ、COMICOは縦スクロールのフォーマットなので、右ページ左ページの違いなどがなく一般の描き方に慣れている人は、やや戸惑うかもしれません。が・・・なんでも慣れです。

      

   

遠方からでもアシスタントは出来る?

今はクラウドのDropboxなどで原稿のやりとりをする人が多く、距離は関係無い時代になりました。

指示などはSkypeをおもに使いますから、交通費もかかりません。

   

カメラ付きであれば、なお指示しやすくなり意思の疎通は問題ないでしょう。

ただ、その分PCのスキルはそこそこないと・・・。

   

PCのレベルはどのくらい要求される?

作家さんのスタイル、手法にもよりますがクリップスタジオイラストスタジオPhotoshopCS(今はクラウド)などは扱えたほうがいいです。

(まだ、コミックスタジオを使っている漫画家さんもいるかも知れませんがコミスタは現在販売されていません。)

今はほぼPC作業だけというアシスタントさんも沢山います、その代わり作画技術は上がらないでしょうが・・・。

   

今はハウツー本など沢山出てるので勉強しておいて損はないでしょう。というより必須だと思って良いくらいです。

CLIP STUDIO PAINT PRO デジタルイラストテクニック

   

CLIP STUDIO PAINT PRO/EX プロに学ぶマンガ描画テクニック

高価ですが出来れば液晶タブレットの導入をお勧めします。

液晶の画面に直に描くので、ストレスフリーで描けます。

ただ高価なので・・・・・、ここで現場のアシスタントを推す理由が分かったと思います。

給料はぜひ貯めて、液晶タブレットの導入の資金に使いましょう。

   

フルデジタル化は、作画の可能性を広げますしトーン、原稿用紙、インク、ペン先、などの諸々の経費削減になります。

   

今大御所を除けば、かなりの作家さん達がデジタル化しています。

つまりデジタル作業をしてくれるアシスタントさんは重宝がられるわけです。

   

ぜひ、未来に向かって「」を大事に全力で頑張って頂けたらと思います。

   

      

まとめ

誰でも最初は初心者です、ですがいつまでも初心者でいてはいけません。

   

まだ自分の作品を1本も完成させたことがない人は、まずは1本完成させましょう

持ち込みをして編集者にアシスタントの希望を伝えるところまでが、大変ですが目標です。

   

またはアルバイト感覚で、アシスタントをする場合もありです。

単なる仕上げ担当の様な形で募集している先生もいますから、応募してみましょう。

   

PC作業に慣れていると採用されやすい時代ですから、ぜひPCで漫画を描く方向で考えましょう。

   

   

漫画家さん&アシスタントさんのマッチングサービス」、GANMO(がんも)

   

GANMO(がんも)』の特色として、「個人の識別にツイッター認証を使用している」ことが上げられます。

そのおかげで変な会員登録作業などは必要無く、既にツイッターを使用中の漫画家さんやアシスタントさん達は、ほぼ100%本人だと判断することができます。また、普段どんな生活なのか、その雰囲気がつかみやすい利点もあります。
(※ツイッターがあまり好きではないという方もおられますので、いずれは他のログイン方法も採用したい考えです。)

また、「在宅」や「Photoshop」や「男性のみ」など、様々なキーワードで条件を絞り込んで表示させることも出来ます。より、デジタル時代に合った使い方ができることでしょう。

このサイト 『GANMO(がんも)』は、永遠に無料のサービスといたします。
収益化に利用されることは決してありません。

どうぞ有効に利用して下さい。

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