漫画家に早くなりたければアシスタントなんかするな!

私はアシスタントを13年ほどやってました、お世話になった先生方も複数人います。

今思えばですが長すぎたと思っています。

 

でも、これには少し理由があります。

そして漫画家に早くなりたければアシスタントはやめたほうがいいです。

なぜなら…

 

漫画家に早くなりたければアシスタントなんかするな!

アシスタントをしてるとかなり忙しい目にあいます、すると自分の漫画を描く時間が少なくなるしアシスタント業に慣れてくると意外と居心地が良くなってきて何年もぬるま湯につかっているような状態になります。

 

確かに背景とかのスキルアップにはなりますが、正直背景に力を入れるよりは話作り又はキャラに力を入れたほうがいいです。

なぜなら漫画は「ストーリー」が面白い方が圧倒的に支持されるからです。

 

いくら上手い背景が描けても大して読者は感動しません。読者が感動するのは中身(話)です。

背景がうまく描けても、せいぜい自己満足で終わるだけか雇ってる漫画家が少し喜ぶくらいです。

 

今は背景素材や背景ブラシまであり、著作権フリーのCD画集もあれば3D背景まであります。

そういったものを駆使すればそれなりに描けてしまうものです。

 

アシスタントをするくらいなら…

アシスタントをやるなとは言いません、ただし長くても1年~2年位でいいでしょう。

スキルや仕事の仕方などを覚えたらさっさとやめて自分の作品作りに時間を費やす方向で生活しましょう。

 

でも生活費などが必要な場合もあるでしょう、その場合はバイトをやりましょう。

それも様々なバイトを経験したほうがいいです。

 

色んな世界を体験しその中からネタをストックしていきましょう。

そういう意味でなら変わり種のアルバイトが面白いです。

 

あまり誰もやったことがないような希少な体験は漫画のネタにもってこいです!

実体験漫画は支持されやすいです。

 

別にバイトだけの話ではありません。生活、人生そのものがネタになるんですから。

 

アシスタントを13年やっても…

私はアシスタントをトータルで13年、時には掛け持ちもやっていました。

もう週の終わり頃はヘトヘトになってました、それでも自分の漫画は描いていました。

 

仕事ができるようになるとそれなりに少しですが給料も良くなり、別に無理しなくても食べていけるようになります。

大御所先生のところにいるベテランアシスタントさんたちはかなり良い給料をもらえていると思います。

 

そうなると居心地が良くなってくるんですね、なにも採用してくれるかどうかわからない漫画を苦しい思いして描かなくても食べていけるんです。

採用してくれてデビューしたとしても、その後もずっと食べていけるかどうかも不安です。

 

 

人間は弱い生き物

なのでその居心地の良い居場所から動きたくないという目に見えない鎖に繋がれた状態が何年も続くと、自分の作品を描こうとする意欲がなくなってきます。

 

よくある茹でガエルのたとえ話のような状態です。

もう自分である程度のスキルや仕事を覚えたなと思ったら、あえて自分を他の世界へ放り込む勇気が人生を活き活きさせます。

 

どんなに背景をいくら上手にこなしたとしても、そこにはもう生き甲斐も夢もなく刺激もないマンネリ化した日常しかありません。

 

人は非常に弱い生き物です、あえて自分を砂漠のど真ん中へ放り込むなどしない限り現状からは脱することはできません。

 

ただし好きな分野であること

ただ放り出すと言っても自分の好きな分野でないとダメです。

興味がない分野へ行ったとしても身が入らないですし、単に辛い体験だけで終わる可能性が高いです。

 

例えば漫画も好きだけど、釣りも興味があるという場合なら釣り堀などの仕事をやるとか、釣具店のバイトをするとかですね。

 

石の上にも三年なんて古い考え方は捨てろ

石の上にも三年と以前はよく言われていました、昔は今ほど情報伝達が早くなかったですし現場でしか入手できないことも多かったからです。

もうそんな時代ではありません。

例えば寿司職人になるのに膨大な時間を下積みに費やすのはもはや時代遅れだと思います。

 

大阪のとある寿司店はオープンして11ヶ月でミシュランガイドにビブグルマン部門で掲載されました、ここのオーナーは専門学校でたった3ヶ月習っただけです。

 

忍耐や我慢強い精神を美徳とする文化が日本にはありますが、ケースバイケースでしょう。

嫌だと思ったらさっさと嫌なことから逃げ出しても全く問題ないと思います、「お前は逃げてばかりいる!」なんて漫画の臭いセリフで出てきそうですが、逃げてもいい場合は沢山あります。

 

自分の好きな、得意な土俵で楽しくやったほうがよほど身になります。

 

もう辛い、嫌になったと思ったらそれは「心」がSOSを発してるのかも知れません。

「自分に正直になれ!」ともよく使われるセリフです。

 

でも多くの人たちは周囲のしがらみなどで本当には正直に生きていないような気がします。

「今自分がここをやめたらみんなに迷惑がかかるからやめられない・・・」

とかよくあるシチュエーションじゃないでしょうか?

 

迷惑がかかるからって、それはお互い様ですし迷惑を一切かけずに生きてる人間なんて恐らくいません。

人は助け合うこともあれば迷惑もかけます、だからこそ「感謝して生きる」わけです。

 

最後に

人生が充実して生き甲斐のあるものにするには、自分の好きなことをやりまくることです。

私のように惰性で長い間アシスタントをやっていては、いつの間にかぬるま湯に使ってた状態ですし、いくら漫画がすきだと言っても決して生きがいのあるものにはなりません。

 

そういう人たちが私の周囲には沢山いました。

一歩今とは違う世界へ踏み出す勇気をもちましょう。

 

長々とアシスタントをしても漫画家にはなれません、「なろう!」という意志が働かない限りね。

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